さくら 満つ 月

好きなものつめこみブログ

「無 垢 な 姫 君」【創作】Tales of Vesperia ②  

テイルズオブヴェスペリアより。創作テキスト。
キャラクターのみを拝借したif設定のため、ゲーム本編とは一切関連がありません。

以上をご了承の上、お楽しみください。

「無 垢 な 姫 君」【創作】Tales of Vesperia ②
→こちら から続きます。



ユーリは、すっとエステリーゼの手を掴む。
まるで何ごともなかったかのようにエステリーゼを立たせてやり、
さらりと慣れた手つきで、エステリーゼのワンピースのスカートに触れ、形を整えてやる。

あ、エステリーゼはなにかを言おうとしてみたが、それはちいさな声になってもれたのみだ。
きっと、ユーリも気づいていないだろう。

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「無 垢 な 姫 君」【創作】Tales of Vesperia  

「無 垢 な 姫 君」【創作】Tales of Vesperia

テイルズオブヴェスペリアより。創作テキスト。
キャラクターのみを拝借したif設定のため、ゲーム本編とは一切関連がありません。

以上をご了承の上、お楽しみください。


ユーリが指揮者、
エステルがピアニスト だったら。

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ダンデライオン ~【創作】 Tales of Vesperia~  

さらさらと、小さな草原の上を風が凪いでいく。
日は高いが、日差しはやわらかだ。
読んでいた本が影になり、エステルはふと目をあげた。

「・・・ユーリ」
ユーリが、彼女が読んでいた本の上部、
ちょうどページとページの境目に手をそっと触れる。

ユーリの指と指のすきまから零れる陽のひかり、それすら。
何よりも、黒くさらさらと風に流れる彼の長い髪を、
エステルはきれいだ、と思った。

「休めるときに休んどかないと、あとで損するぜ」
ユーリがエステルの隣に腰掛け、頭の後ろで手を組んだ。

「・・・わかってます。でも」
エステルの顔がふと曇ったのを、ユーリはちらと横目で見やる。
「ま、気持ちはわからなくも、ないけど」

――――私には、知らなければならないことが、多すぎる。
始祖の隷長。聖核 そして 満月の子。

守りたい目の前で困っている人たちと、赦せないこと、知りたいことが
ないまぜになって、身動きがとれなくなる。

「――――悩むんなら 今は思いっきり悩んどけ」

ユーリはつっと、少し口の端をあげて笑う。
悩むなと言わないところが、彼 らしい。

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太陽のほっぺ ~【創作】 Tales of Vesperia~  

さらさらと、小さな草原の上を風が凪いでいく。
日は高いが、日差しはやわらかだ。

草がちくりと頬をさしたのだろう。
むにゅ、と小さく声を発したものの、彼女は目を覚まさない。

彼女――――パティのトレードマークである大きな紺の海賊帽子が脱げ、
量の多そうな金の髪は、ふたつ、ゆったりと大きめなみつあみになっている。
その先には、紫色のリボン。

彼女のすぐ隣には、ラピードが白い毛並みのお腹を見せて昼寝をしている。
パティと遊びつかれたのだろう。

彼女が海賊帽を取った姿を見たのは、フレンはこれが初めて、だった。
普段はその、海賊帽とおおきな海色の瞳が、利発さを際立たせていたが、

みつあみ姿の彼女は それより少々いたいけに見える。

人とは格好でこうも印象が変わるものか。
普段鎧しか着ることのないフレンは不思議に思う。
それとも女性特有の“変化”というやつだろうか。 

「ふにぃ・・・ゆーり うちと結婚してくれ なのじゃ・・・」

ふいに彼女の願望まる出しの寝言がはっきり聞こえてきてフレンは苦笑する。
彼女が夢見てつぶやいた名が、友の名であることが、なんだかすこし微笑ましいような。

君は、太陽みたいだね。

声になってしまうかと思った。
その、金色の髪も――――その、笑顔 も。

フレンはふと目を細めて微笑み、
パティのとなりに、草原の上に寝転んでみる。

ごめんね。ユーリじゃなくて さ。
フレンは、パティの太陽のほっぺに、つんと触れる。

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Tales of Vesperia創作 ダンデライオン シリーズあとがき  

Tales of Vesperiaから2作品「ダンデライオン」と「太陽のほっぺ」あとがきです。

戦闘シーンがないお話が書けた・・・のは個人的に嬉しいです。
基本、甘いお話が好きなので。そんな感じを出したかったのですが。
ふわっとした感じの、ね。

ゲームをプレイしている最中でして、進行状況もわかりますが
そのへん出さずに行こうと思ったんですけどね~。

でも、・・・私はどうしたらいいんだろう、みたいなエステルの迷いや、
ユーリの貫こうとする“やり方”は切ないものがあります。

ユーリがシリーズの主人公と比べても随分“できた人”なので、
勝手に(まさに勝手な趣味なんですが)動かせないわ~ っていうのは頭にあります。

もともと、フレン&パティの「太陽のほっぺ」が書きたくて書き始めたのですが
ユーリ&エステルも一緒に。ユーリ編が先にできました。

話が逸れますが、ゲーム本編ヨームゲンの街のグラフィックで、
藤棚みたいな黄色の花の下を通ることができるんですよね。
あの感じがなんかいいなあと思います。

本編の流れからいくと、草原ってどこよ?とか
蒲公英って無理あるよね とかいろいろ思ったのですが、

“ダンデライオン”の花がフレンのイメージにつながりました。

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