さくら 満つ 月

好きなものつめこみブログ

【創作】 ユーリ&黒田坊 勝手にクロスオーバー  

「テイルズオブヴェスペリア」ユーリ&「ぬらりょんの孫」黒田坊 クロスオーバー
なぜこの2人かってそりゃあもう、声優さんが一緒だからにほかなりません。
※他作品同士のパラレルです。ご注意ください。

つづきからお読みください。

「やるな、お主。・・・なかなかの剣技だ」
シャリン、と錫杖を鳴らして、背中あわせの剣士に言う黒田坊。
「そりゃ、どーも」
軽口で言い、青年剣士はくるくると剣を回して、その勢いのまま鞘に納めた。

「しっかし、おどろおどろしいのと戦ってんのな、あんた」

ユーリは素直な感想を口にする。実際、化け物が剣に食い込んだ感触は様々で、
やたらと重みを感じたり反対に、まるで実態がないようなのもいる。

「おどろおどろしい、か。ま、我々もその、妖(あやかし)だからな」
「・・・気に障ったか」

ユーリは黒田坊の―――黒の表情を読み取ろうと瞳を見上げようと試みたが、
笠が影になって叶わなかった。

「・・・いいや」

「それよりお主、仲間を探しているのだろう?
ここはもう片付いた。――――急げ」

「拙僧も若のもとへ戻らねばならんからな」

「・・・・若?」

詮索する気は端からない。ただ、僧侶の口から出た“若”という言葉に、
どこか特別なものを感じた。だから、繰り返したまで。

―――はっ。と、黒の瞳が細くなった。―――気を、感じた。―――妖気を。
ユーリもそれに一歩遅れて“何か”を感じた。
何か泥のようなものが、大きくふくれあがっていく。

気配を感じるだけなら、ユーリにだってできた。
だが ここ では、その 気の種類が違う。
だから、どうしても一歩遅れてしまう。

まだ・・・何か、居やがるか・・・・。

(この坊さんがいなきゃあ、やばかったな)

見る間に気は形を成し、二人に襲いかかってきた。禍々しい、黒い―――狼。
大きく口を開け、前足を踏み込み爪と牙を光らせ、目は獲物を完全に捉えていた。
臆することなく構える剣士に、僧侶は驚いて横目を向ける。

(狼・・・ね) にやり、と一瞬笑ったように見えた。

「―――ユーリ 殿――――」黒が言うが早いか、ユーリはぐんっと前方に突進する。
「―――幻 狼 斬 っ――――!」

見事な一閃。妖の身体を割く。
未だ意志があり、最後の力を振り絞って黒に襲いかかってくる。
それも一瞬のこと。ユーリは目を疑った。
僧侶の黒衣の中から、無数の武器が飛びだしてきて、叫ぶ間も与えられずに妖は姿を消した。

「・・・お見事。暗器使いか。あんた」

ぱち ぱち ぱちと、軽く拍手。
僧侶に向かって“あんた”はないだろうと思いもするが、悪い気はしない。

「物騒な坊さんもいたもんだ。敵に回したくないね」
「・・・そりゃ、どーも」

黒は青年剣士の口真似をした。


「さんきゅな。足手まといになっちまって悪かった」ユーリは言う。
黒にとって実際、彼は足手まといではなかった。街を闊歩する妖を、滅してくれたのだから。
きっとこの、妖気の減少は―――百鬼夜行にも――――。若にも、仲間にも伝わっただろう。

「気をつけて、行け。一刻も早く仲間と会えるといいな」
「ああ。」

くるりと踵を返した黒髪の背中に、黒田坊は声をかける。

「お主」
「・・・・うん?」ユーリは振り返らずに声を返した。

意志――――言葉では上手く表せないが、彼の背中に何かしらの思いが見えたいや、感じた。
妖とはいえ、そこははっきりとは、“見えない”。

「――――人の道を 外れるなよ。」

ユーリは振り返り、ややあって一瞬、目をしばたたかせる。

「人の姿した妖怪さんに言われても」彼はまたにっと笑い、黒もきゅっと目を細めた。一瞬。
「――――説得力は、ない、か?」
「・・・だな」

―――もう、覚悟は決めている。

ユーリはふっと笑んだ。
「・・・あんたも。・・・あんたの“守り人”さんとこに、早く帰ってやんねえとな」

きゅっ、と、手を組むように握手を交わし、二人はともにふたたび、闇へと消えた。


* あとがき *

新年あけましておめでとうございます。halkaです。
はじめてのSSは(ぬら孫は初・テイルズは過去に1本)作品に準拠したいものですが、
おそれ(畏れ?)おおくも、クロスオーバーさせてしまいました。

どうしてユーリが浮世絵町にいるのかというつっこみはもはや私にもできません。
反対に黒田坊がテイルズの世界―――テルカ・リュミレースに行ったら、さぞ大変でしょう。
片仮名の嵐で。

書きたかったきっかけは、
ユーリに「物騒な坊さんもいたもんだ」って、言わせたかったからだったりして^^

私が文章書くと、ワンシーンで終わってしまいます。
しっかりストーリーを練って続きものを書いてらっしゃる方、すごい・・・。

complete:2010.12.20or27
update: 2011.01.01
written by halka
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