さくら 満つ 月

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【TOW小噺】似 た も の ど う し?~Tales of the World RADIANT MYTHOLOGY 3~  

テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3より
シリーズを飛び越えてキャラクターを書いてみたかったという願望。

「TOV」より、ユーリ、エステル、ラピード。
「TOD2」より、ナナリーが出てきます。

続きからどうぞ。




コンフェイト大森林を捜索中の、ギルド「アドリビトム」の一行。
森の太い幹や葉の影から襲いかかってくるモンスターを退治していく。

「―――ガウッ!」喉を震わせたようなうなり声を出し、
ラピードはナイフを口に銜え、一直線に飛びあがる。
ナイフが一閃されると、紫電の光がモンスターの身体を割いた。

すとんっ、と、後ろまわりに回転して着地する。
ラピードはまだ気を緩めていない。――――まだだ。

彼の身体の上を、しゅっと矢がかすめ飛ぶ。
「墜 陽 閃 !」
ドウッ、と鈍い音をたて、モンスターに命中する。

ふあり、と、が揺らめくが如く。

「・・・っナナリー、すごいです!?」
一回でモンスターを仕留めるその威力と集中力に、エステルは感嘆の声をあげる。

「本当だ、あんた、弓の名手なんだな」
ユーリは剣を鞘にしまいながら、ナナリーと向き合う。

「なあに、こんなの朝飯前さ。
それに、名手なんて立派なもんじゃないよ。
・・・ただ、生きてくために必要なだけ。」

生きていくため、か。ユーリはナナリーの紅い瞳に、意志の強さを見る。
生きていくために、選び取ること。自分の意思で決め、進んでいくこと。

たとえそれが、どんな選択であっても。
――――どんな犠牲を、はらっても――――。

「ユーリ?」剣を握っていた手を開き見つめていたユーリに、
こつんと声がぶつかった。

「・・・・」

エステルは、とても敏感なのだな、と、ふと思う。
良くも、―――悪くも。
それをわかっていながら、彼はいつもするりとかわす。

絶対に、彼女には。気づかれない ように。

「・・・ワン!」ラピードがひと鳴きして、ユーリのそばへ付いた。
こういうとき絶対、ラピードは主にすり寄ったりしない。
慣れ合いの関係ではないから。彼の中に、そういう意識はゼロに等しい。

「・・・強いんだねえ、その子も。あんたの相棒かい?」
言いながらナナリーは、ラピードの首元を撫でようとしたが、すいっとかわされてしまう。
ナナリーは参ったというように肩をすくめてみせる。

「ああ、もとは軍用犬として育てられたからな。
こいつはオレが騎士団に居たときからずっと一緒にいる。

・・・ああ、さわられるのとか撫でられるのとか、あんま好きじゃないんだ。
ついでにぶあいそなのも、あんたにだけじゃないから、気にしないでやってくれよな」

「騎士団、か。騎士団もアタモニ神団も、いろいろごたごたありそうだけどね。
上手くいかないことも、いっぱいあるしさ?」

ナナリーは語尾を上げてことさら強調し、苦笑する。
「――――同感だ」
ユーリも呆れたように、だが少し楽しそうに笑んだ。

(ユーリ、楽しそう、・・・です・・・)
エステルは上目づかいに、ユーリをちらりと見つめた。

「ん。でも、さ」そこで一拍置いて、ナナリーはエステルの頭をぽんと撫でた。
「ふ、え?」

ふあり、と、が舞う如く。

「こんな頼りになる騎士様がいるなら、エステル姫も安心だね。」
「―――え・・・?」エステルの頬がふと紅くなる。

そう、彼には、気づかれない、ように。

「あぁ、いっけないあたしったら。
軽々しくお姫様の頭撫でちまって・・・って、言葉!」
ナナリーは、わたわたとし、はすっぱな言葉遣いを自分でたしなめる。

エステルはふふと笑った「いえ、いいんです。わたしはこうやって普通に。
皆さんとお話できることが嬉しいんですから」

「しっかし、ユーリが騎士団にいたなんて初耳。言われなきゃ絶対わっかんないなあ」
「そうだ、あんたと一緒にいたあの・・・なんて言ったかな、金髪の。
あのコみたいじゃないとねえ」

何か釈然としないものを胸に感じながら、ユーリはナナリーが名を失念したその彼の顔を思い浮かべる。
思い浮かべるどころの遠さではないのだが。

「――――そりゃ、どーも?」

皮肉には軽口で返す。
彼の常套手段である(笑)
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